「おぼろ月夜」と言う唱歌を知らない人は、恐らくいませんよね。
日本の古き田園風景をとても巧みな情景描写で歌ったものです。
近ごろでは、中島美嘉さんが「MUSIC」というアルバムの中で、原曲に新たな歌詞を加える形でアレンジをして歌っています。葉加瀬太郎さんのバイオリンもとても素敵です。
僕は、この歌をくちずさむと、涙が出るような美しい景色が目の前に広がってきます。
菜の花畠に、入日薄れ
見わたす山の端、霞(かすみ)ふかし
春風そよふく、空を見れば
夕月かかりて、にほひ淡し
里曲(さとわ)の火影(ほかげ)も、森の色も
田中の小路(こみち)をたどる人も
蛙(かわず)のなくねも、かねの音も
さながら霞(かす)める朧(おぼろ)月夜
菜の花の匂いに春を嗅ぎ取ろうとしているももの姿を見て、ふとこの歌を口ずさんでおりました。
この曲を作詞した高野辰之さんは
「春が来た」「もみじ」等、日本の美しい四季を
伝える歌を数多く作詞された事で有名です。
彼の紡ぐ詞は実に情景を写実的に伝えており、
思わず景色が目の前に拡がってきますよね。
ももちゃんも菜の花の香りで、春の訪れを
察知したのかな?
んー、ほんとそうですよね~。
日本人は、短いセンテンスで巧みに情景や心情を伝えることがとても上手だったし、そういう文化をとても大事にしてきましたからね。そんな古き良き日本人の匠のひとりですよね。
ももは、夏の姫ですから、もしかすると春の次にやってくるまだまだ遠ーい夏を嗅ぎ分けようとしていたのかもしれませんね^^